UR都市機構が、我が家のある町田山崎団地で、9月24日~11月29日まで、団地内にある都市計画道路用地の除草にヤギを利用し、エコや経費節減、癒し効果などの実証実験を行いました。
4匹のヤギ(オス1匹、メス3匹)が約5000平米の空き地に放牧され、もりもりモリモリと雑草を食べていく姿を、空き地にかかる橋の上から団地住民がのんびり眺めるほのぼのとした2カ月でした。
▲近隣の子ども達にも大人気なヤギ
もちろん我が家の2歳の娘も、すぐにヤギのとりこになり、家の目の前にヤギがいるという恵まれた環境を利用して、雨の日も風の日もヤギヤギヤギ……。
「メーメーいこ!」
▲朝もヤギ
▲夕暮れになってもヤギ。白いから暗くてもわかる~
と毎日朝夕、ヤギを見に散歩をする日々でした。
町田市は東京の外れで、駅前を離れると、田畑や森、リス園やダリア園などの公園が沢山あるのどかな町ですが、住宅地にヤギがいる光景は珍しく、日常的に動物と触れ合えるいい機会だったと思います。
期間中何回か空き地に入ってヤギにエサをあげたり撫でさせてもらえる日が設けられ、橋の上からではなく近づいて触れ合える日もあり、住民や近隣の幼稚園の園児が歓声をあげていました。
▲もはやヤギは生活に欠かせない存在に
おとなしいヤギなので、赤ちゃんを抱いたママやヨチヨチ歩きの子ども達が近づいても大丈夫。エサの雑草をあげると、手からむしゃむしゃ食べてメエエと鳴く可愛い姿に、みんな大喜びでした。
台風や大雨の日は、ヤギがどう過ごしているか心配で様子を見に行く人、UR都市機構にヤギの無事を尋ねる電話をする人もいたそうです。
ヤギはおとなしく静かで、糞もすぐに土に還り、臭いもせず、可愛い姿に癒されて団地にすぐに馴染みました。
築後40年以上経つ古い団地で住民の高齢化も進んでいますが、ヤギを共通の話題にして世代の違う住民同士が交流するきっかけにもなりました。
橋の上から様々な世代の住民たちが楽しそうに会話しながらヤギを眺める光景は、都会では少なくなったご近所付き合いの暖かな復活という感じで、嬉しかったです。
テレビや新聞の取材もたくさん来ていました。娘もタウンニュースや朝日新聞に取材を受け、写真や記事を載せていただき、記念になりました。
実験のため期間限定ということで、2カ月しかいなかったヤギ。
▲ヤギ除草前の様子
▲ヤギ除草後の様子! これは実験成功ですよね!!
「ずっといてほしい」「いなくなると寂しい」そんな声もUR都市機構に寄せられたそうです。
ヤギがレンタル先の富山県の牧場に帰る日は、お別れ会が開催され、沢山の住民や子ども達に見送られ惜しまれてヤギは帰っていきました。
我が家の娘は、ヤギの乗った車が見えなくなるまで
「メーメー、バイバイ、またねー!」
と手を振り、ヤギがいなくなった空き地に今も毎日通っては
「メーメー、バイバイしたねえ。またくる?」と寂しそうにしています。
「これだけたくさんの人に愛されるとは思わなかった」とUR都市機構の担当者の方は語っていました。
来年3月までに実験結果をまとめる都市機構。来年の町田山崎団地や他の団地でのヤギ除草の実施を「前向きに検討している」そうです。
あなたの近くのUR住宅団地にも、可愛いヤギ達がやってくるかも!? 子ども達のためにも、UR都市機構さん、ぜひよろしくお願いいたします!
(mama記者・ナルオトモコ)