「前編」でご紹介したとおり、イヤイヤ期・セカンドシーズンに突入した魔の二歳児なむすめ。
(関連記事 > 『どこまで、許していいの? どこまで、叱ったらいいの?(前編)〜イヤイヤ期・セカンドシーズン到来!』)
「イヤイヤ」を繰り返すむすめの要求ばかりを聞いていたら、このままイヤイヤが暴走して取り返しのつかないほどワガママな人に育ってしまうのではないだろうか。
それを懸念している私は、私が納得できないことは、かんたんには要求を飲まないようにしています。
「おちゃはいや、ジュースがのみたかった」
「そっか、でも、いま、ママは持ってないから、飲めないね」
「やだぁー! じゅぅーうすぅーー!!!!!」
「持っていないものは、あげられないの!」
「ギャーギャー! ピーピー!」
「泣くのはやめなさい! いつでもどこでも、欲しいものがぜんぶ手に入るわけじゃないのよッ!!」
「ビエーーーーーン」
「そうやって、泣いてすまそうとするやりかた、ママはキライ!」
「ビエーーーーーン!! オエッ」
泣きすぎて吐いてしまうこともあるくらい気合いを入れて「イヤイヤ」しています。
朝起きてから3回目のイヤイヤまでは、私もなんとか大人の対応ができるのですが、4回目以降ともなると冷静さを失い、2歳児を相手に大人げないと思いつつ、本気で怒ってしまうのです。
先日、オットの実家に、オットの両親・オットの姉家族・わが家、と、親戚が集まることがありました。
オットの姉夫妻には、むすめより半年あとに産まれた、2歳になったばかりの娘さん(イトコちゃん)がいます。
むすめとイトコちゃんはお互いに「**ちゃんに、あいたいよ~」と繰り返すほどとっても仲良しです。
この日も、ずっと仲良く遊んでいたふたりですが、1つのおもちゃを求めて「かして」「あとで」「かーしーて」「あーとーでー」と取り合いっこに。
すると、むすめがイトコちゃんの胸をドンっと押し、おもちゃを奪い取ったのです。
痛くはなかったようですが、びっくりしたイトコちゃんは、泣いてしまいました。
一部始終を見ていた私は、
「あやまりなさい!
どんな理由があったとしても、ドンッとしたことはあなたがわるい。
イトコちゃんに、謝りなさい」
と、いつも以上に強い口調でしかりました。
すると、むすめまで泣き始め、2人の号泣で部屋はすっかりカオスに。
ここで、祖父母の登場。
「いいじゃない、いいじゃないか。ほら、イチゴ食べて、仲直りしよう」と、2人にイチゴを手渡し、慰めてくれました。
私とふたりきりだと怒られたまま救いがないのですが、こうしてフォローしてくれる大人がいるといいなぁ~とは思いました。
思いましたが、むすめは、まだ、イトコちゃんに「ゴメンネ」を言っていません。
それなのに、イチゴですっかり有頂天になり、私に、「ママもイチゴぉ、たべるぅ~?」と陽気に話しかけてきたのです。
ここで、魔の二歳児との付き合いが1年ほどになり、昔に比べてだいぶ強靭になったはずの私の堪忍袋の緒が、ブチィ!!と音を立てて切れました。
「ママはまだ、なにも許してない!
あなたはまだ、イトコちゃんにゴメンネを伝えていない!
このまま、何もなかったように終わらせることは、許しません!」
「鬼の形相」「ドスの利いた声」とは、この時の私のことを言うのでしょう。
当然の如く、むすめは再び号泣。
この後もなんだかんだとやりとりがあって時間はかかりましたが、祖父に抱いてもらいながら「……イトコちゃん……ごめんなさいぃ…」と消え入りそうな小さな小さな声でいうことができ、騒動は終わりました。
このやりとりを見ていたお義母さんが、私にそっと言いました。
「そんなに、怒っちゃだめよ。
まだ、2歳。
こーんなに、こーんなに、小さいのよ。
いまからそんな風に怒っていたら、本物の反抗期が来た時に、ママに何も言えなくて萎縮しちゃうか、ママのいうことを一切聞かなくなるかの、どっちかになっちゃうわよ。
怒りすぎないで」
……ハッとしました。
たしかに、いま、こんなに全力で怒っていたら、本当に諭さなければいけない時が来た時に伝える方法が、ない。
もう大人の言葉をほとんど理解しているように感じていたので、ただ「ダメ」だけではなく、なぜダメか・なぜ許してもらえないのか・なぜ謝らなければいけないのかを、大人の言葉で伝えることで、ひとりの人としてむすめに敬意を払っているつもりでいました。
ですが。
むすめは、まだ、この世に生まれて3年も経っていません。
歩けるようになってからは、1年ちょっと。
食事だってまだすべて大人と同じものを食べられるわけではないし、お昼寝ナシには夜まで体力が持ちません。
もう、2歳。
でも、まだまだ、2歳。
イヤイヤ期・セカンドシーズンを迎えたむすめにとって、この1カ月の私は、「何もかもダメ」「いつも怒ってる」……そんな怖いママなんだと思います。
だから、「ママはいらない、パパとふたりがいい」なんて言ったりするのでしょう。
(参考 > 『「ママは、おうちにいてください」』ブログより)
そのことに、やっと気づいたのですが、混乱は深まるばかり。
怒りすぎず、といって、ワガママ放題にさせないようにするには、いったい、どこまで叱ったら良いのでしょうか。
あの日以来、ワガママをいうむすめを叱ろうとするときに、常によぎるようになった、お義母さんのことば。
「怒りすぎないで」
でも、どこまでが「怒りすぎない」で、どこからが「怒りすぎ」なの?
この悩みの中、実家に帰省するタイミングがあり、実母と話す機会があったので、相談してみました。
続きは、「後編(母から届いた、祖母のメッセージ)」で…。
※編集部注※
本記事は、Cheers! mama編集部・三浦のブログ『ママのまいにち、わたしのまいにち。〜チアママ編集長のブログ』より、反響の大きかった記事を再編集して掲載しております。