給与明細を見ると控除欄に毎月記載されて天引きされている住民税。
今回は、住民税っていったい何なの?というお話です。
■住民税とは?
「個人住民税」とは、都や区市町村が行う住民に対する行政サービスに必要な経費を、住民の方々がその能力(担税力)に応じて広く分担してもらうものです。(東京都主税局 都税Q&Aより引用)
※筆者注:ここで個人と限定されているのは、会社が払う「法人住民税」も存在するからです。
毎年1〜12月までの収入に対して、翌年6月〜翌々年5月を1年として賦課される税金で、その年の1月1日現在に住んでいるところで課税されるのが一般的です(基本的には住所と住民票の住所は一緒と考えます)。
1月2日以降に引っ越しをした場合でも、1月1日に住所があったところに税金を納めます。
都道府県民税プラス市区町村税の2本立てで、さらに所得割と均等割の2つの税額に分かれています。
基本的にはどこに住んでいても同じ税率ですが、自治体によっては超過課税を実施しているところもあります。
(例:神奈川県の水源保全税、横浜市のみどり税など)
また、26年度からは東日本大震災関連で税率が変わることになっているようです。
お住まいの自治体のホームページに住民税の内訳と計算式が載っているので、少し複雑かもしれませんが気になる人はチェックしてみてくださいね。
※1月〜12月の収入が100万円以下だと住民税は課税されません(お住まいの自治体により異なることもあります)
■支払う方法は?
「特別徴収」と「普通徴収」という2つの方法があります。
・特別徴収とは?
会社が年末調整を行った後、翌年1月に「同年1月1日現在の住所地」に「給与支払報告書」という書類を提出します。
その時点で判明している退職者以外の人の住民税額を会社で徴収し、会社が本人に代わって1月1日現在の住所地に税金を納めるのが「特別徴収」です。
6月から翌5月の12分割で毎月の給与から税額を天引きで支払います。
・普通徴収とは?
給与から税金を納めることができない個人事業主などの方は1年分を4期に分けて自分で住民税を支払います。これを「普通徴収」と言います。
上記の給与支払報告書提出時点ですでに会社を退職して転職先が決まっていなければ、届いた納付書を使って住民税を納めることとなります。
■税額はどうやって決まるの?
会社員で年末調整をした人は会社から自治体に出された「給与支払報告書」を元に、また、個人事業主などで確定申告を行った人はその申告を元に、住民税の課税額が決定されます。
会社員で年末調整をした人でも、医療費控除等の控除がある場合は確定申告を行うと住民税の税額にも反映されます。
■会社員でも確定申告した方がいいの?
年末に結婚して配偶者が所得税法上の「控除対象配偶者」に当てはまる場合や、子供が生まれて自分の扶養親族とする場合などで年末調整に間に合わなかった場合は、確定申告にて扶養親族が増えたことを申告しておくと、これも住民税の計算に反映されます。
当てはまる方は申告しておくとよいでしょう。
以前のチアママの記事にもありましたが、育休中などで無給の場合は、夫の扶養に入れる可能性があります。
そうすると、夫側の税額の計算にも反映されます。
(参考記事:『育児休暇中に扶養に入った方がいいケースって!? ~ 区役所の税務課で聞いた扶養に関するアドバイス』)
余談ですが、医療費控除や扶養親族の増加などは認可保育園の保育料計算にも影響があります。
もし当てはまる場合は申告しておくことをおすすめします。
※2014年の確定申告は3月17日(月)までです。
(mama記者・りった)
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