これまで、ノロウイルス感染の原因と対策似ついて3つの記事でご紹介してきました。
【記事リンク】
『冬に大流行のノロウイルス〜感染の原因と対策を知ろう』
最後に本記事では、上記で書ききれなかった「その他の注意点」をまとめてご紹介します。
【手洗いは念入りに!】
普段の手洗いより念入りに洗うこと。今一度、手洗い法を確認しましょう。
指輪、時計は汚れが溜まりやすいので、外しておきましょう。
【症状が収まっても1週間は便の中に菌がいるので、要注意!】
症状は2~3日でおさまりますが、1週間〜長ければ1カ月は糞便中にノロウイルスが排出されます。
オムツや糞便の処理は慎重に行い、手洗いも心がけましょう。
【次亜塩素酸ナトリウムを使用するときの注意点って?】
- 皮膚には使わない
- 光によって分解するため、暗所に保管
- 熱湯では分解するため、水で希釈する
- 去年の製品では分解して濃度が不十分な場合があるので、新しいものを使用する
- 酸性の洗剤と絶対に混ぜない(塩素ガスが発生する)
- 脱色するので使用する場所に注意する
【次亜塩素酸ナトリウムはどのくらい置けばいいの?】
10分置いたら、消毒できているでしょう。
【アルコール消毒って効果あるの?】
アルコールはノロウイルスには効果ありません。
【二酸化塩素って効果あるの?】
国がノロウイルス類似ウイルスを用いて実験した報告書では、2倍に希釈された濃度においてでは効果ありを示すものはほとんどありませんでした。
これは通常濃度での効果を否定するものではありませんが、1年前に購入したものなどでは、二酸化塩素の濃度が下がっている可能性があるので、こちらの実験結果同様、効果が期待できない可能性が高いです。
また、汚物への消毒は、次亜塩素酸ナトリウム同様に期待できないので、かならず汚物をのぞいてからの使用になります。(参考:平成21年度ノロウイルスの不活化条件に関する調査 報告書 国立医薬品食品衛生研究所)
置き型の二酸化塩素の空間消毒剤は、
- 二酸化塩素による部屋等の除菌をうたった商品は、さまざまな状況が考えられる生活空間で、どの程度の除菌効果があるのかは現状では分からない
- 二酸化塩素による部屋等の除菌をうたった商品は、二酸化塩素の放散がほとんど確認できないものがあった一方で使用開始当初に放散速度が大きくなるものもあり、使用に際しては注意が必要である
- 二酸化塩素が食品添加物であること等を根拠に安全であるとうたっている銘柄があるが、必ずしも商品自体の安全性ではない
などと報告されています。
また、塩素系ガスを発生することもあるため、乳幼児からは2m以上離して使用してください。
【子どもの肌に嘔吐物がついたらどうすればいいの?】
手を良く洗うのは、手で触った食べ物を介して感染することを防ぐことであり、手以外の肌についた場合は、よく拭いてあげればよいでしょう。
拭いたタオルなどは、よく消毒してください。
以上、全4編にわたり、「ノロウイルス対策」についてお伝えいたしました。
本記事を執筆した私自身が勉強になりましたが、同時に「これは、子の看病におわれながら感染を防ぐのは不可能に近いのでは!?」と思うこともしばしばでした。
なにはともあれ、手洗いが予防の基本です。
すべて理想通りに対処できなくても、「手洗いだけはキチンと!」を心がけてください。
【関連リンク】
- 厚生労働省 感染性胃腸炎(特にノロウイルス)について
- 東京都感染症情報センター
- 東京都福祉保健局「ノロウイルス対応標準マニュアル」
- 滋賀県/南部健康福祉事務所(草津保健所)だより 平成24年11月号
- 防ごう!ノロウイルス(東京都福祉保健局)
- 平成21年度ノロウイルスの不活化条件に関する調査 報告書 国立医薬品食品衛生研究所
- 東京都健康安全研究センター ノロウイルス対策緊急タスクフォース中間報告(H19.11)
- 国立医薬品食品衛生研究所 ノロウイルス関連情報
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