【連載】ママライブラリー[002]
サツキさん(仮名)プロフィール
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産育休の取得第一号で前例がない!?
長男を妊娠した約4年前、私は社員数約35人の広告制作会社に勤務していました。この会社では、当時、過去に産休と育休を取得した人がおらず、私が最初の申請者でした。
産休と育休の前例がなく、取得すること自体無理だろうと言う前に諦めていた私は「妊娠したので辞めようと思います」と女性上司に伝ました。すると予想外に女性上司が引き止めてくれ、会社の上層部に掛け合ってくれる流れになりました。
結果、一般的な産休の制度と同様に、出産予定日の6週間前から産休に入り、産後1年は育休ということでお休みをいただくことができました。長男が産まれたのは、2013年10月。1年間の育休なので、復職予定は2014年10月ということになります。
復職に向けて、保育園を探しました。都内在住のわが家の周辺でも待機児童問題はありましたが、運良く認証保育園に入ることができました。復職の約1カ月前から慣らし保育ということで通い、いざ復職!
…と、一見順調に見える産休生活ですが、肝心の復帰後の仕事のことは何も決まっていませんでした。
産休前に「今まで育休の前例が無いので、復職できるタイミングが来たら話し合いましょう」と提案されていました。私は初めての出産後の自分や子どもの状況を想像することも難しく、近くに出産後の働き方を相談できる相手もいなかったため、その提案をOKしていたのです。
復職直前に決まったモヤモヤのルール
保育園に入園が決まってから、復職の日に向けて「どんな時短制度にするか」の話し合いがありました。
仕事が大好きだった私は出産したからと言って、自分のやりたい仕事を諦めるという決心もできず、「17:30まで会社で仕事をし、その後、家に仕事を持ち帰ってやることはできないか」と相談しました。
しかし、その提案は通らず……話し合いで決まったのは以下の4つ。
- 勤務時間は、10:30〜17:30
- 正社員から、パートになる
- 肩書がデザイナーからオペレーターになる
- 給料は、オペレーターとしての時給とする
特に正社員にこだわりがなかった私は、パートになること自体にはそんなに抵抗がなかったものの、出産前にアートディレクターにステップアップしたいと必死に仕事をしていた私の肩書がデザイナーどころかオペレーターになるという部分と、オペレーターとして提案された時給が想像以上に安かったことに、とてもモヤモヤしました。
しかし、さんざん悩んだ結果、「子どもがいて迷惑もかけるだろうから、働かせてもらえるだけでありがたい」と会社からの提案を受け入れてしまったんです。
この会社には私の明るい未来はない
短い勤務時間かつオペレーター扱いの時給計算になったことで、月収はそれまでの半分程度になってしまいました。しかも、GWや年末年始といった祝祭日の多い月は、更に給料が減ることに。
さらに、「私がオペレーターになった」ということを上層部から現場にアナウンスしてもらえなかったため、現場では今までどおりの業務を要求されました。
給料は安い。
スキルは磨けない。
なのに、時間以外の部分は、今までと同じことを要求される。
どんなに考えても、どんなに頑張っても、この会社での明るい未来は見えてきませんでした。
出産した私の今の価値は、この程度の時給でしか無いのだろうか…?と考える日々が続きました。
どうにかしなくては。
でも、いったいどうしたらいいのか。
転職だ。転職しよう!
そう決意しました。