妊娠期から授乳期は、カフェイン摂取を控えることは常識になってきましたが、実は、3歳から5歳の子ども3人に1人はカフェイン摂取をしていて、それが生活に悪影響を及ぼしてるとの調査結果があります。
カフェインゼロのブレンド茶「アサヒ十六茶」を発売するアサヒ飲料と、「おやこ保健室」を主宰する細川モモさん(予防医療コンサルタント/一般社団法人ラブテリ代表理事)は共同で、子どものカフェイン摂取の実態について、インターネットによる実態調査を行いました。
子どもの3人に1人がカフェイン摂取
「カナダなどカフェイン摂取に関する上限量や目安量がある国もありますが、日本では、それらの基準がないため、まだまだ意識のレベルにバラつきがあるようです」(細川モモさん)
飲んでいるのは緑茶、ほうじ茶、ココアの順
「緑茶は生活に根付いているお茶なので、注意する意識が低いようです。
また、ほうじ茶は、妊婦のときの貧血対策として、鉄分吸収をジャマしないお茶として、産院ですすめられているケースが多くあります。その経験から出産後もほうじ茶が習慣化して、カフェインを含むお茶であることを意識せず、自分が飲んでいるほうじ茶を子どもにも飲ませているようです。
ほうじ茶もカフェインを含んでいるので、コーヒーや緑茶と同じようにママが摂取量には注意して欲しいですね」(細川モモさん)
ちなみに、100ml中のカフェイン量は、コーヒーが60mg。緑茶とほうじ茶、ウーロン茶は20mg。麦茶や十六茶は0mgです。
水分補給が増す夏場は特に注意!
先進的な取組みをしている国の子どものカフェイン摂取目安の45mg未満と以上に分けて比較したところ、『だるそうに見える(母親からみた印象)』と『夜中に目が覚める』の2項目について、カフェイン摂取45mg以上のほうが、多く回答していることがわかりました。
「これから暑くなる季節は、子どもの疲れが出やすい時期になります。そんな時期は、子どもの睡眠をしっかりとらせる環境と、なるべく疲れが溜まらない環境を整えて欲しいですね。そのためにも、子どものカフ ェイン飲料は控え目がのぞましいでしょう」(細川モモさん)
6歳まではカフェイン摂取を控える
元東京福祉大学教授・医学博士の栗原 久先生によると、「脳の発育は、6歳までに大部分が完了する」とか。
「そのため、6歳までは脳の発育の邪魔をするものは摂らないようにすべきです。カフェインは脳を刺激する薬物であり、発育のジャマをする可能性がある代表的な成分の一つです。特に、脳の部位でも、思考力や社会性、人格など、高次の精神機能を司る前頭前野の発育に影響を与えると考えられています」とのことです。
子どもの飲み物の種類と量をチェック
そこで、紹介されているのが、アサヒ十六茶と細川さんが共同開発した子どもの『カフェイン・マネジメントブック』です。
▲ダウンロード先:『カフェイン・マネジメントブック』
「今、小学生の生活習慣病予備軍が増加していることが問題視されています。
小学生で血液検査の異常値が確認されるお子さんの家庭では、冷蔵庫に常備している2リットルの大きなペットボトルを、家族の誰が、どれだけ飲んだかを把握できていないという報告を聞きます。
お母さんが子どもの飲み物を把握していないことで、子どもがカフェインだけでなく、糖分の過剰摂取になってしまう可能性もあります。また、子どものときの糖分の摂りすぎが、将来の生活習慣病リスクを高める、という研究発表もあります。
子どものカフェインと、糖分のマネジメントは、育児の新常識として意識して欲しいですね」(細川モモさん)
このツールをきっかけに、1週間の子どもの水分とカフェインの摂取量を楽しみながら、親子で実践してみてはいかがでしょうか!
【調査概要】
- 対象者数…1030人(男児:516人、女児514人)
- 調査方法…インターネット調査(全国)
- 調査対象…満3~5歳の子どもを持つ20~40代の女性 ※2人以上の子どもを持つ場合は、一番年長の子どもを対象に回答
- 調査期間…2018年3月14日、15日
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