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子育てに悩んだ私を救った「そのままでいい」のことば〜「人と人」の温かさを感じた「umiのいえ」

 

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何でもネットの世界で答えを見つけようとしていた私。

今回どうしても納得いく答えが出ないことがあり、横浜にある「umiのいえ」で開催されていた小児科医 堀内勁先生のお話会「おっぱいとごはん、子どもの力と親子の育ち」に参加してきました。

 

「umiのいえ」に行くのは、2回目。

初めて行った時の経験は、『緊急帝王切開…”普通”に産んであげられなかった私の苦しみを救ってくれたきっかけ』という記事にまとめました。

 

困ると行くところになりつつある(笑)

 

今回の「困った」ことというのは、

我が家の長男(4歳)は3歳前半でおじいちゃん、3歳後半でひいおじいちゃんの葬儀に立会い、生きていた人が死んでいくことを徐々に理解し始めているころでした。

そんなときに、とてもよくしてもらっている親戚に病気が見つかり、検査の結果によっては余命の宣告をされてしまうかも知れないという連絡が入り、もしもの時その葬儀に立ち合わせるかどうか…?

入院している先にお見舞いに一緒に行くべきか…?、と、悩んでしまったことからでした。

 

おじいちゃんが亡くなった3歳のときには、まだ「よく分からない」という感じだったのが、3歳半だったひいおじいちゃんの葬儀の後からは、「おじいちゃんも死んじゃったんだよね?」「パパのパパは死んじゃったんでしょ?」などとよく質問してくるように。

多くを感じすぎているような雰囲気でした。

 

この相談をお話会でしてもよいのか?

そもそもこういうことをお話するような会なのか?

 

よく分からないままに、「子どもの力と親子の育ち」というタイトルに吸い込まれるように申し込みました。

 

お話会は少人数で円座を組み、ママの持つ悩みやモヤモヤを口に出し、堀内先生から「そのままでいい」「大丈夫」「みんなそう悩む」など想いを受け止め、返してもらうような、そんな会話が続きます。

 

私の順番になり、悩みを口にし、堀内先生から言葉を頂く。

 

「お母さん。今の時代そんなに幸せなことはないんですよ。

その親戚の方は、人が死ぬことを身をもって見せてくれようとしているんです。

産まれるときに立ち会えること同様に、死ぬときに立ち会うことも重要なんです。」

 

「そのままでいいんです。息子さんはきっと受け止められますよ。」

 

私の中に違う見方が入り、ハッとする。

 

私は息子を「悲しい」という感情から守ろうと必死だった。

 

「人間には喜怒哀楽がありますから。

その全部をしっかり教えながら育てることが重要なのですよ。」

と続けた堀内先生。

 

携帯電話とにらめっこして「親戚」「葬儀」「4歳」「参加」と一生懸命検索し、「やっぱりショックが大きいよな。4歳になると分かってくるもんな」と思っていた私。

そして、そのショックから守ろうと、守っていいという理由を探そう、見つけようと必死だった。

 

でも、全部そのままでいい…??

 

「そのままでいい」という言葉になぜか胸のつかえが取れたような気持ちに。

そして、そのまま、このまま流れに任せて、この機会を子ども達と一緒に大切に過ごそう。

そう心が落ち着いたのです。

 

深夜の携帯検索は、この時この場で感じた空気とはかけ離れたなんだかとても無機質な空間だったと感じました。

 

やっぱり人は、想いを口から声に出して、人に受け止めてもらってその声を耳から聞いて、感じていくことが必要なんだなと。

 

「探し物はパッと検索して、ポチっと手に入れる」という生活は確かに便利。そして、今の生活の中で欠かせないものです。

でも、時にはこうして人と人が語り合える空間で想いを口から出してみることで、見方が変わり、考え方に広がりが出る。

 

語り合える空間は、仲のいい友達同士とか地域の子育て支援センターのイベントやこの「umiのいえ」のようなところとか、ほかにもきっとたくさんあるのでしょう。

 

こういうことをすでに知っていて、手を伸ばしている人はたくさんいるのだろうけど、知らないと自分ではなかなか気づけない。

でも、探してみれば、優しい手はすぐそこにある。

そして、掴んでみると、その暖かさに驚く……。

 

「こういうことって、とっても大事だよな」

 

この記事を書きながらボソッとつぶやいて、もっとたくさんこういう活動をしている方々と出会い、mama記者としてCheers! mamaの記事を通して広めることで、私も手を伸ばすほうの一員になれたらいいなと感じた出来事でした。

 

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