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子どもヒヤリ・ハット[02] 子どもが感じる怖さって? ~ ある夏の東京駅での出来事・子どもと防犯

 

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子どもの成長は、親にとってとてかけがえのないものです。自分の腕の中で、すくすくと育つ子どもを見ていると、親になってよかったとしみじみ感じます。

 

でも、3歳、4歳、5歳、そして小学生になると、子どもがひとりで行動することが多くなります。学校への登下校、近所の公園にお友達と遊びに行くことも多くなります。正直どこまでひとりで行かせるべきか、親がついて行くべきか悩む毎日です。

 

そんな小学1年生の長女が感じる怖さと、大人の私が感じる怖さの違いを、改めて知った出来事が、この夏にありました。

 


 

この夏、私(ママ)、長女(6歳)、次女(4歳)、ばあば(義母)の4人で海へ旅行に出かけました。海へは高速バスで向かうため、朝の東京駅に集合しました。

 

高速バスの出発を乗り場の近くで待っていると、若い男性二人連れが子どもたちに「こんにちは」「かわいいね」と話しかけてきました。二人とも手ぶらで、ラフな格好をしていて、ちょっとイヤな感じがしたので、私が子どもの前に立ち、二人を近寄らせないようにしていました。

 

私の警戒する態度を感じたのか、二人は少し離れた場所に移動したので、そのままその場所で私たちはバスを待つことにしました。

 

イヤだな、あの二人早くいなくなってくれないかな、早く高速バスに乗りたいなぁ……、と私がイライラしていると、長女が「トイレに行きたい」と言い出しました。トイレはひとつ下の階にしかなく、女子トイレは長蛇の列だったのをついさっき見たばかり……。「高速バスにもトイレはあるから、ガマンしなさい」と言っても、長女は「トイレに行く!」といって譲りません。おもらししても困るので、ばあばに長女といっしょにトイレに行ってもらいました。私と次女は旅行の荷物もあるので、その場で待つことにしました。

 

案の定、トイレから長女とばあばがなかなか戻ってきません。バスの出発時間も迫っています。しかたないので、私はさらにイライラしながら、たくさんの荷物を持って、次女といっしょにひとつ下の階のトイレまで迎えにいきました。

 

長女に「トイレ間に合った?」と聞くと、「でなかった」と一言。バスの出発間際なのに、何のんきなことをこの子は言ってるのか!? と私は長女を叱りました。

 

「違うのよ、違うの!」と、ばあばがトイレに行ってからの長女の行動を説明してくれました。

 

長女は、ひとつ下の階までくると、「ばあば、はやくママと○○ちゃん(次女)を呼んできて! ここで待ってるから!」と言ってトイレに行かなかったそうです。

 

ばあばは「そんな、□□ちゃん(長女)を置いて行けるわけないじゃない、迷子になっちゃうよ!」と断ると、「だって、ママと○○ちゃん(次女)の近くに、変な男の人たちがいるから、こっちに連れてこないと!! 危ないよ!」と強く訴えたそうです。ばあばが、いくら大丈夫だと説明しても、私と次女を連れに戻ってくれと言い続けていたそうです。

 

私と次女と合流できて、長女は安心したのか「うそついちゃった」と、恥ずかしそうに笑いました。

 

きっと長女は、私が見落としていた、男性二人の危険な雰囲気をしっかり見ていたんだと思います。高速バスに乗ってからも「あの人たち、このバスには乗ってないよね」「同じホテルじゃないよね」と何度も私に確認しました。

 

ごめんね、ママが悪かった。そうだよね、怖い人がいたらその場を離れたいよね。今日はいつも守ってくれるパパもいなかったし……。バスに乗り遅れたって、怖い人から逃げるほうが先だよね。怖い思いをさせて本当にごめんね。あなたは、自分が小さくて弱いことをよく知っているんだね。ダメなママでごめんね。

 

私は、親として子どもを守らなければならない。身体が危険にさらされないだけでなく、子どもが恐怖を感じるものからも遠ざけて、安心できる環境を守らなければならない。改めて強くそう感じました。

 

子どもを自由に冒険させることが成長につながる! そう思っていましたが、それは親である私が子どもがどんなときに、危険だと感じるのか、怖いと感じるのかを、ちゃんと理解していることが前提なんだ。この夏の出来事は、それを私に教えてくれた大切な出来事だったと思います。

 

(Cheers!mama編集部・まきためぐみ)

 

 

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