わが家の性教育のお話をしたいと思います。
息子が小1の、初夏の出来事です。
息子が寝るときに保冷剤で体を冷やしたがるので、ふと「おちんちんは冷やさないでね」と言ったところ、「何で?」と聞かれました。
当時、わが家での性に関する話としては、
- お母さんの股から出血する理由(生理とは)
- プライベートゾーン(口胸股尻は大事、無断で触らせないし触るな)
を息子と娘(3歳)にしていたくらいで、赤ちゃんが生まれるきっかけは「結婚したから」ということになっていました。
けれど、息子としては「1回しか結婚してないのに、なぜ2人も生まれているのか」をずっと疑問に思っていたようです。
さて、体を冷やさない理由として、そのとき私が、大事なところだからなどとフワッと言えば良かったのでしょうが……、
「将来子孫を残すために使う大事なところだから」
と言ってしまい
「何で? 産むのは女の子でしょ? え? おちんちん使うの? え? おちんちんも交尾器(カブトムシが交尾するときオスが交尾器伸ばしてメスと合体する)みたいになるの? え? お父さんはお母さんにこうやって乗っかって、合体したの!?!?」
と、興奮しだしてしまいました。
その後も、
「バカみたいなうんこのこと考えて寝るから話しかけないで」
と言われて独り寝を希望してたけど、絶対、カブトムシの交尾=うちの親の交尾のことを悶々と考えてるんだろうなって感じで……。
私はずっと、我が子への性教育はオープンにしっかり家庭でもやりたいと思っていました。
けれど、実際、私の背中に興奮した息子が覆い被さって「お父さんがこうやったの?!」等と実演してくるのを目の当たりにしたら、
「こんな状態のガキに事実を教えても大丈夫なのか…?」
と尻込みしてしまいました。
結局私は、カブトムシの交尾みたいなことを両親もしたのかって質問をはぐらかしてしまって、だから息子も聞いちゃいけないことだと察して、バカみたいなうんこのことを考えて寝るって言ったんだろうなと思いました。
ああ、これって、私がやりたくなかった”性のタブー視”じゃないか!と反省し、小1に性交についての知識をどの程度伝えるのかを悩みました。
いろいろ考えた結果、子ども向けの性教育の絵本を買って、本棚に置いておくことにしたのです。
あっ!そうなんだ!性と生―幼児・小学生そしておとなへ[amazon]
この絵本には、二次性徴などのいわゆる性教育的なことはもちろん、自分の気持ちや身体を大切にすることなども書かれています。
“身体のパーツの名前をいくつ言えるかな?”などのページもあり、幼児でも楽しめる内容です。
時は流れ、その間に息子は飼っているカブトムシの交尾を観察したり、本から細胞分裂して身体が作られていくことを知ったり、男子の睾丸に赤ん坊の種があることを知ったりしていきました。
性の絵本も、時々自分で眺めていたようで、受精のページを真剣な表情で読んでいるのを見かけたりしました。
そして約1年後のある日、ふと夕飯のときに息子が娘に、
「ぼくたちは元々ただの細胞で、細胞の元がお父さんのおちんちんに行って、おちんちんがお母さんのお股の中に入って、種と卵が合体して、お母さんのお腹の中で細胞が分かれて赤ちゃんに成長していって、お母さんのお股から出てきたんだよ」
と、かなり正確に説明していました。
いやらしいとか、恥ずかしいとかのニュアンスはなく、まるで科学の知識のように、フラットに情報を得られたのが良かったなと私は思いました。
この絵本『あっ!そうなんだ!性と生―幼児・小学生そしておとなへ』のおかげだと思っています。
子どもに性のことをどう伝えようか迷っている方々へ、とってもおすすめです!