【連載】ママライブラリー[001]
サクラさん(仮名)プロフィール
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気軽に受けた健康診断でまさかの「陽性」
大学の同級生だった主人とは、24歳で結婚しました。
結婚は早かったのですが、その後はお互いに夢中で働いていたこともあり、初めて子どもを授かったのはその5年後の29歳のとき。ギリギリ20代で出産できたことが嬉しかったことを覚えています。
長女出産後、1年間の育休の後、復職。数年後、会社の健康診断があり、気軽な気持ちでオプション検査を付けて受けました。
そして、届いた結果を見て、愕然としました。
子宮頸部細胞診…ASC-H(高度の異型扁平上皮細胞・擬陽性 Ⅲb)
何これ、どういう意味? なにかに引っかかったってこと?
もしかして、子宮がんのステージⅢっていうやつ!?
娘どうしよう。
家のローンどうしよう。
がん保険入っておけばよかった。
そんなことばかり考えていました。
ですが、落ち着いて調べてみると、これは「子宮頸がん」というわけではなく、「子宮頸がん予備軍」を意味するようです。
ただ、私の結果は「Ⅲb」というクラスで、これは、予備軍の中でもだいぶ悪いほうのようでした。
病院で再検査。その結果は……
私の診断結果である高度の異型扁平上皮細胞(クラスⅢb)というのは、「子宮頚部の表面を形作っている細胞(扁平上皮細胞)に変化がみられ、悪性変化の可能性が疑われる」という意味で、受診しての再検査が必要であるとのこと。
はじめは、大学病院にいくつか問い合わせてみたのですが、予約が取れるのが2カ月も先とのこと。
健康診断の結果に、不安で不安で仕方ない今、そんなに待てない!と思い、すがるような思いで別の総合病院に電話をかけました。
すると、「予約はいっぱいで取れないのですが、外来で来ていただいて大丈夫ですよ。ただ、長くおまたせしてしまうかもしれませんが…」とのこと! 迷う間もなく、すぐに行きました。
余談ですが、この総合病院、主人が産まれた病院だったんです。ご縁を感じちゃいました。
健康診断の結果を見て医師と相談し、まず、子宮頸部をこすって細胞を採取して検査する「細胞診」を行い、その結果次第で「コルポ診」と「組織診」を行う、という2段階で検査をしていこうということになりました。
私の場合、再検査の細胞診でもやはり「クラスⅢb」という結果だったので、拡大鏡で膣内を見る「コルポ診」と、一部を削り取って検査する「組織診」を行いました。
結果は、「5段階評価の一番悪い状態」。
これは、「限りなく癌に近い」ということを意味するんだそうです。
限りなく癌に近い。
限りなく癌に近い。
もう、こればかりが頭の中を駆け巡っていました。
経過観察か即手術かの選択を迫られ、私は手術を選びました。