【連載】公園・庭園・デパートの屋上で遊ぼう![90]
東京のベッドタウンとして発展を遂げる市川市。内陸部の湿地帯や東京湾の埋め立てが進む中、野鳥の生息の場を守るため、人工的に緑地が造られました。
「野鳥の楽園」と呼ばれる行徳近郊緑地は、都市部に残された貴重な自然に出会える場所です。
行徳鳥獣保護区と宮内庁新浜鴨場の2つのエリアからなる行徳近郊緑地。今回は行徳鳥獣保護区の様子をご紹介したいと思います。
■市街地とは思えない豊かな自然
通常は立入禁止の行徳鳥獣保護区ですが、定期的に行われる観察会では、ガイドさんの案内のもと中に入ることができます。
保護区の中に足を踏み入れると、市街地とは思えない景色が広がっています。
▲観察会では保護区内を2時間ほど見学できます
自然を保護するための場所なので、歩く道も自然のまま。田んぼのあぜ道のようなところを進みます。
訪問時は5月中旬だったので、道沿いに可愛らしい花がたくさん咲いていました。
▲歩きやすい服装や靴が必須
▲ところどころに小川が流れています
■野鳥の楽園
日本有数の水鳥の生息地である行徳近郊緑地は、様々な野鳥の宝庫です。
水辺に集まる鳥たちの姿を、間近で見ることができますよ。
▲カワウがいました
■干潟
東京湾につながる緑地には、野鳥以外にもたくさんの生き物が住んでいます。
干潟には、カワアイという巻貝やトビハゼなどがいました。
▲干潟には木道が設けられています
泥の上をピョンピョン跳ねるトビハゼ。人の気配を察すると、あっという間に逃げていきました。
▲逃げ足が速いトビハゼ
■カニロード
ガイドさんが「カニロード」と呼ぶ小川には、カニがいました。
水の中には、小さなカニがいっぱい!やはり人が近づくと、すぐ隠れてしまいます。
▲カニが住む小川
▲カニがいっぱい!
■みどりの国
行徳鳥獣保護区には、「みどりの国」という散策路も整備されています。
こちらも通常は入れませんが、年末年始を除く毎週土・日曜日、祝日に一般開放され、森の中の散歩を楽しめます。
▲森の中を散策
園路には観察壁が設けられているので、バードウォッチングにも最適。野鳥たちの様子を、そっとのぞくこともできます。
▲観察壁
■緑地の周りを散策してみよう!
行徳近郊緑地の周りには、歩道が整備されています。
道沿いからも保護区の様子が見えるので、望遠鏡や双眼鏡を手に野鳥観察する方々も多くみかけます。
▲ウォーキングを楽しむ方も多い
春は桜、初夏は紫陽花、秋はイチョウ並木など四季を通じて、色々な植物も楽しめます。
▲7月上旬、紫陽花が咲いていました
■野鳥病院
道沿いには、「野鳥病院」という傷ついた野鳥を保護する施設があります。
ケガをした鳥たちは、野生に戻れるようにリハビリをしているそうです。
▲様々な種類の野鳥がいます
▲早く元気になりますように!
多様な生物に出会える行徳近郊緑地。観察会のほかに、フィールドミュージアムなど体験型のイベントも多数開催されています。
自然について考える良い機会になりそうです。ご家族やお友達と訪れてみて下さい。
いろいろなイベントも開催されているので、公式サイトをチェックしてみてくださいね。
【公園情報】
- 場所…千葉県市川市福栄3
- アクセス…東京メトロ東西線「南行徳駅」から京成バス「ハイタウン塩浜」または「新浦安駅」行きで、「行徳高校」下車
- 詳細ページ…行徳近郊緑地(市川市) / 行徳野鳥観察舎友の会
※本記事は「PARKFUL | 公園をもっと楽しく、もっと身近に。」の記事をもとにCheers! mama編集部が一部編集して掲載しています。
【協力】