【連載】うちの子がすきな絵本[54]
現在3歳2カ月の息子が、2歳半くらいの頃に買った絵本です。
2冊とも、文章も絵も同じ作者の絵本です。
全体的に落ち着いたトーンの色味と絵柄なのですが、空や野原、夜景などの風景に、すごく奥行きがあって、とてもファンタジック。
登場人物の表情も豊かで、なんだか気持ちがほっこりします。
どちらの絵本も
「しーっ ……おやすみ……ゆっくり おやすみ!」
という一文で終わるので、読み終えたら電気を消す、というお約束にしています。
『おやすみ、はたらくくるまたち』は工事現場のくるまたちが、その日1日の仕事を終えて、眠りにつくまでのお話。
むすこのお気に入りは、クレーンがおひさまを釣り上げているイラスト。
「クレーンがおひさまをもちあげてるね!」と大喜び。
また、ダンプカーがいびきをかいて、隣のビルの住人に「うるさい!」と怒られているシーンも大好き。
ページが来るとまっさきに、「うるさい!」と言って楽しんでいます。
私自身は、だんだんと日が暮れて、夜になっていく空の色が柔らかく優しく描かれているところが大好きです。
『よるのきかんしゃ、ゆめのきしゃ』は、満月の夜、線路の向こうからやってきた蒸気機関車に動物たちが荷物を積んで乗り込んで行くお話。
大人でも慣れない鉄道用語が出てくるのですが、それは巻末にちゃんと解説してあります。
むすこにとっては、その耳慣れない響きも面白いようで「ホッパ車!」「ゆうがいしゃ!」と覚えて楽しんでいる様子。
また、「ぽっぽー!」と汽笛が鳴るシーンではかならず口を揃えて叫びます。
その他、彼のお気に入りは、しゃうんしゃ(車運車)にレーシングカーを積み込むところと、おおものしゃ(大物車)に恐竜が乗り込むところ。
私としては、長物車(貨車の一種)をベッドにして、動物たちが横になったまま野原の上を走って行くシーンが大好きなのですが、息子はあまりそそられないようです。
どちらも楽しいお話なので、抑揚をつけて読んでしまうとなかなか寝るモードに入ってくれないため、できる限り優しく穏やかな声で、ゆっくり読み聞かせるよう気をつけています。
すてきな絵本なのですが、難点がひとつだけ。
それは文章量が意外に多いということ。
最後まできちんと読もうとすると、結構時間がかかります……。
適当に省略しながら読んだりもしていたのですが、最近だんだん知恵をつけてきた息子に、「ここはなんて書いてあるの!?」と突っ込まれるようになってきました(^^;)
あいうえおのえほん/いもと ようこ・よこた きよし |