ママたちが創る、ママのための子育てウェブマガジン[チアーズママ]

一緒にやるか、一人で済ませるか〜オットが教えてくれたむすめへの「家事育」

 

むすめが1歳なったころのことです。

 

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「あかちゃん」がだんだんと「こども」に変わってきたむすめと、24時間ずーっと一緒にいる、まいにち。

 

楽しいし、幸せだけど、それだけじゃない。

成長は嬉しいけれど、昨日まで気にもとめずにしていたことが、ひとつ、またひとつ、と大変になっていく。

 

そんな、まいにち。

 

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母と子で共有する時間の作り方にマンネリが生じ始めた時期でもあったのかもしれません。

1日の中で、自分の感情が「ハッピー」と「どんより」を行ったり来たりしすぎて、それだけで勝手にヘトヘトになっていました。

 

しょうじきなところ、新生児期の頻回授乳の頃なんかとは比べ物にならないくらい強く、「時間制限なく、ひとりになりたい」とか「おねがいだから、5分だけ静かにしててよ…」とか、そんなことを願う回数が増えていました。

 

それなのに、「子どもを見ていてあげるから、一人で好きにしておいで」なんて言ってもらって身軽に街に出ると、それはそれで物足りない気持ちになっちゃったりなんかして。宣言した時刻よりずっと早く帰って来ちゃったりなんかして。

 

まったく、「ママ」ってやつは、天邪鬼な、いきものです。(わたしだけ?)

 

…と、こんな風に、幸せとストレスが背中合わせの子どもとの日々のなかで、私がもっともストレスを感じた時間は、家事をしているとき。

もともと、そんなに得意な分野ではなかったうえ、子どもがいることで何倍も何倍も時間がかかってしまうからです。

 

「ママ、だっこ~」といって離れてくれない…と、ママに甘える可愛い様子にも、「イラッ!!」。

甘えが続くと、「いま、お掃除してるでしょ! お願いだから、ちょっと、まっててよー!!」と強い語調になってしまったり…。

 

むすめは、悪くない。悪いことは、何もしていない。

 

わかっていても、やることなすこと全てにおいて「自分のペースが乱される」ということに、当時の私はほんとうに苦しめられました。

 

2歳半になって生意気なおしゃべりが始まったむすめに精神的ダメージを食らう毎日の今の私が振り返って思えば「1歳当時の甘えん坊ちゃんなんて、ただただ、可愛いだけのものじゃないの〜」なんて言えるのですが、渦中にいるときは、それはもう、永遠の苦しみのように感じてしまうんですよね。大げさではなく。

 

なるべく、イライラしたくないから。

できるだけ、怒りたくないから。

 

だから私は、むすめがお昼寝していたり、テレビに夢中になっている間に、いそいで掃除や洗濯、食事の支度を済ませることが多かったのです。

 

でも、オットは違いました

 

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ある土曜日、朝食を終えたオットはむすめにいいました。

 

「はーい、これから、おそうじはじめるよ~!」

 

…えっ、誘ってる!?

 

テレビでお気に入りのDVDを流して、それを見ているうちに、夫婦でパパーっと済ませれば小一時間で終わるのに……

掃除を済ませてどこかにのんびりランチにでも行こうよ……

 

そんな私の想いをよそに、オットは早速むすめと一緒に、掃除用具の準備を開始。

 

そして、

「これはね、ここのホコリを、こうやって取るものだよ」

「トイレのバイキンさんとバイバイして、ピカピカにするお薬だよ!」

と、

  • この道具は何をするものか
  • 今、何をしているか
  • どうしてこういうことをしなくてはいけないか
  • 今のむすめがちょっぴりお手伝いできることはなにか

 

…といったようなことを1つひとつ説明しながら、掃除をしていたんです。

 

むすめは、ずーっとオットのあとをついてあるき、「コレなんだろ?」「こっちなーに?」と質問の山。

オットは手を動かしながら口も動かして、掃除を進めつつ、むすめの問いかけにも、ていねいに対応していました。

 

むすめは、オットの話をどこまで理解していたのかわかりません。もしかしたら、ちんぷんかんぷんだったのかもしれません。

 

でも、とても楽しそうで、なにより、嬉しそうでした。

 

弊害は1つ。

狭いわが家を掃除するのに、午前中いっぱいかかってしまい、私の「土曜はお外でのんびりランチ」の夢が敗れたことくらいです(涙)。

 

「食育」という言葉がありますが、オットのしていたことは、まさしく、「家事育」なんだろうな、と、深く感心しました。

 

感心は、したのですが、どうしても、平日の自分を正当化したいわたし

「一緒にいるのが週末だけだから、できるんだよ~。平日は余裕が無いから、ここまでしてあげられないんだよ〜、男親は子どもにカッコイイところばかり見せてあげられていいよねぇ〜」

という、なんとも嫌味深いコメントをしてしまったんです。

オットは、ひとことも平日の私を責める言葉を投げかけていないのに、ペラペラと。

 

だって……いつもいつだって一緒にいるのに、むすめの「知りたい」「やってみたい」の気持ちに応ええてあげていなかったことにやっと気づいた私は、とてつもなく後ろめたい気持ちになってしまったんだもの…。

 

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私はもしかしたら、むすめの気持ちを無視して、自分がラクする方法ばかり考えていたのかな…。

でも、子どもと1対1の時間が長いと、テンションも続かないし、疲れるんだよ…。

あれ、ちょっとまって。わが子と一緒にいて「疲れる」なんておかしい? 私、母親失格なのかな…。

 

キャッキャと楽しそうにお話しながら掃除をするオットとむすめの姿を眺めながら、私の心はズドーーーーーーーンと底の底まで落ち込んでしまいました。

 

ママっていうのは、ほんとうに難しいいきものです。(私だけかな〜)

 

…と、こんなふがいない経験をしたダメダメかーさんな私ですが、むすめが2歳をすぎた今では、夕食の支度をしながら、

 

「(冷蔵庫から取り出し)これ、な~んだ!」

「にーんじーんしゃーん!」

「正解~! 今からコレを、切りま〜す」

「なに、ちゅくってるの?」

「シチューだよ~! にんじんさんは、乱切りでーす」

「らんぎりー?」

「そう、乱切り。こうやって、くるくるしながらチョッキンすることを、乱切り、といいまーす」

「ママ、らんぎりじょーずー」

「ありがとう! じゃ、次、コレもいれちゃお〜」

「たーまねーぎしゃーん、いれちゃお〜!」

 

…なんていう会話をしています。

 

やっとやっと、こんなふうに、むすめの気持ちから逃げず、一緒に楽しみながら、料理や掃除、洗濯と、一連の家事ができるようになってきました。

時間は倍以上かかるけど、「こういうものだ」と思えば、一人でパパッと済ませるより、何倍も楽しい! かも!

 

ママレベルが、ちょっとだけ、アップしたかな?

いや、むすめが成長して、自分から少しずつ大人に近づいていってくれただけかな?

 

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オットに教わったむすめへの「家事育」。

これからも、時間とこころに余裕がある限り、見習っていこうとおもいます。

 

とか言って、実際のところ、平日の大半は、テレビやDVDの恩恵にあずかって、ひとりでチャチャっと済ませてしまっているんですが……。

 

まぁ、できる日と、できない日があって、たぶんそれで、いいんだよね!、とここでもやっぱり自分を正当化しつつ、かーさん業を頑張っていこうと思うのです。

 

IMG_0320▲パパとの時間は、いつだってどんなことだって「ちょっととくべつ」なんだよね。


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