慎重派の長男に自信をつけさせたい!と、「がんばりマンギャラリー」を作ってみたお話を前編でご紹介しました。
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自らすすんで自転車の練習をしはじめた息子
さて、その後……
ある日、息子は突然、自転車の練習にやる気をみせました。
自転車に跨がるなんて半年ぶり!
おぼつかない動作にいろいろ口出ししたいのをグッと堪えながら、本人任せでトライさせていたら……。
なんとビックリ、その日のうちに乗れるようになりました!
帰り道、高揚感で鼻の穴を膨らませながら、「お母さん!今まで自転車怖いって思ってたんだけど、乗ってみたらあんまり怖くなかったよ!」と言っていたのが印象的でした。
それは大発見だったね。いーくん、挑戦してみてよかったね!
少しずつ、自分に自信を持って大きくなっていってほしいなと思っています。
慎重派の息子の気持ちがアガる声掛けとは
さて、この息子の一件に関連して、「達成体験」と「自己効力感」について学んだことがあります。
自己効力感(自分に対する信頼感、有能感。self-efficacy)が高い人は、新しい物事や困難を前にしても「自分ならきっとやれる、大丈夫!」という気持ちが持てます。
そしてそのような人は、自分で切り開いていく意欲があるので、おのずとチャンスが増え、更に自己効力感が高まって行きます。
自己効力感をもたらす要素は4つあります。
- (1)達成体験…自分自身で成功/達成したという体験。
- (2)代理経験…他の人が達成している様子を観察することで、自分にもやれそうだと感じること。
- (3)言語的説得…自分に能力や達成の可能性があることを、言語で繰り返し説得されること。※やり方次第ではリスクも有
- (4)生理的情緒的高揚…酒や薬物などで一時的に気分が高揚すること。
このうち、どれが一番効果が高いと思いますか?
正解は、(1)達成体験 です。
「できた」「やり遂げた」という経験を積むことが、良いセルフイメージを形作り、次からのモチベーションに繋がります。
私たちが行動を起こすときには、
- (A)結果期待…「練習すればうんていが出来るようになる」
- (B)効力期待…「自分はうんていの練習をやり遂げることがでする」
の2つの動機があります。
わが家の息子のように、気後れするタイプのこどもに効果的なのは(B)効力期待を持ってもらうことだそうです。
練習すること自体が高いハードルになっている場合は、「練習すればできるようになるよ!」(=結果期待)と励ますのは、その練習自体が出来ない自分を責めてしまい、逆効果になることもあるそう。
そこで、「結果がどうであれ、自分は練習をやり遂げることが出来る」(=効力期待)という意識をもち、スモールステップ法でもって小さな目標をクリアして達成感を積み上げていく方が良いそうです。
そして、実際こどもが行動を起こしたとき、見守っている親の声かけにもポイントがあります。
【NG例】
- 「できなかったの残念だったね。明日もやろうね」…今回の努力は無駄・ダメだった印象が残る
- 「ホラ、できたじゃん!」…ホラ、が付くことによって、親の手柄になってしまう
- 「風が強かったから」等環境のせいにする。…上手くいかないのは周りのせいにするようになる
【OK例】
- 「頑張ったから、できるようになったね」
- 「出来なかったけど、30分練習できたね」
できたかどうかの結果ではなく、それに向けて行動したことに注目するような声かけがポイントとのことです。
結果に焦点をあてた励まし(コレがもしできたらカッコいいな〜!など)は、確かに今まで、息子にとって逆効果だったことが多いです。
なので、今回学んだ上記のことを参考に、
「いーくんは、頑張り屋さんだから大丈夫だよ」
「もう1回!って自分で思えたのすごいと思う。カッコよかった!」
「練習できるって最強!将来何にでもなれるね!」
といったように、がんばる姿勢に注目した励ましを心掛けるようにしていきたいと思っています。