東京・文京区では、震災などの際に妊産婦・乳児のみを一時的に受け入れ、避難生活の支援や医療・健康相談を行う場所として妊産婦・乳児救護所が4カ所の私立大学が指定されています。
開設は、区内で震度5弱以上の地震が発生した場合などに区災害対策本部が決定します。原則、災害発生の日から7日以内(最大延長7日間)が開設期間です。
そのうちの1つ、「跡見学園女子大学」で、妊婦さん&乳児(0歳児)のママたちを対象とした訓練を実際に行うとのことだったので、0歳の娘&3歳の息子と一緒に参加してきました。
大学の入口には、「避難所」と書かれた旗が立てられていました。
1階スペースには、震災に関するパネルや、倒壊した建物から人を救助する際に使用する道具などが展示されていました。
東日本大震災から月日が経ち、記憶も薄れつつありましたが、震災の怖さを再認識しました。
メイン会場に移ると、備蓄物資の展示ということで乳児向けのミルクやオムツなどが展示されていました。
「1人分の避難スペース」の展示を見たときには、正直なところ驚きました。
実際の訓練は、警察官の方々や、助産師会の助産師さん、ボランティアの学生さんなどが参加して行われました。
震災が起きたら、妊婦さんや0歳児のお子さん連れのママたちは、この救護所に駆け込み、状況などを書類に記入し受付します。その後、症状等にあわせて部屋割りを決められるので、介添え係の人に誘導してもらい避難部屋に入ります。
こうした一連の流れを体験しました。
書類の内容は、名前や年齢といった情報の他、ケガや病気に関すること、妊娠に関すること、乳腺炎などの症状に関することを記入する欄がありました。
とはいえ、実際は症状の重い方から優先的に処置を受けることになるので、乳腺炎の対応などまでは手が回らないこともあるそうです。
最後に、避難所を想定したイメージトレーニングがありました。
「こんな症状の方は、どの部屋に誘導するか?」といったシミュレーションゲームも行いました。
実際にこの会に参加してみて、妊娠中や0歳の子どもがいると、一般の避難場所では何かと気をつかうことが多いので、こういった救護所の存在はありがたいとあらためて感じました。
反面、救護所があるからといって安易に駆け込むのではなく、しっかりと足を運ぶタイミングを判断すべきだということをあらためて認識しました。
(あくまでも、処置を受けられるのは症状の重い方からにはなります、 限られたスペースの中での共同生活には変わりないので、それなりの大変さもあるのではないでしょうか)
帰りには「非常食」や大学の名前が入ったオシャレな「ホイッスル」などのお土産もいただきました。
いざというときのために、保管しておきたいと思います。
(「非常食は賞味期限が残り半年ほどのものなので、タイミングをみて、実際に食べてみて、どんなものなのか確認してみてくださいね」とのことでした。)
やはりこういったものに参加すると、震災に対する意識も高まりますね。
震災などが起きないことを願いつつも、いざというときのために家庭内の非常食などの点検や震災時の対応などを見直そうと思いました。
一緒に参加していた息子も、「地震、こわいね。地震きたら、机の下だよね」などと話していました。
ちなみに、里帰り出産の際に、実家の近くにこういった救護所があるかどうかを市役所に問い合わせしましたが、残念ながら「妊婦さんも乳児連れのお母さんも、一般の方と同じ避難所で過ごしてもらうことになります」とのことでした。
里帰り中も含め、一度お住まいの自治体に避難所の確認をしておくといいと思います。
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