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慣らし保育を乗り越えた新しい毎日が始まる「4月」を想う

 

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春になると、1歳7カ月だった長女が保育園に入園した3年前の4月1日を思い出します。

 

「日本死ね」で話題になりましたが、ご多分に漏れずわが家も区内の認可保育園は見事にすべて落ち、区内外の認証保育園はすべてキャンセル待ち。中には、[1才児クラスの定員9人の園でキャンセル待ち24番]という理解し難い状況の園も。

 

「こんなに必死に保育園を探しているけれど、子どもを誰かに見てもらっていてまでする私の仕事って、そんなに価値があるものなのかな」

そんな悩みが一日中頭のなかを駆け巡りました。

 

それなりに苦労した保活を経て、なんとか区外の認証保育園にご縁があり入園が決定。そして、4月1日から慣らし保育が始まりました。

 

初日は当然、泣き別れ。

大泣きしている娘を先生に託し、お迎えまでの2時間を潰すために、園のそばのカフェで飲んだコーヒーは何の味もしませんでした。

「すぐに慣れるよ」という先輩ママや保育園の先生方の言葉もむなしく、3日経っても1週間経っても、10日経ってもまったく状況は改善せず、送りからお迎えまで泣き続ける長女。

 

「こんなに必死に“ママといっしょがいい”と泣き叫ぶ子どもを、誰かに見ていてもらってまでする私の仕事って、そんなに価値があるものなのかな」

保育園入園後の慣らし保育期間中は、保活中と同じ悩みで押しつぶされそうになる日々でした。

 

状況が一変したのは、入園して3週間目のある日から。

 

お迎えの時に「今日の午後は泣かずに過ごせたんですよ!」と嬉しそうに言ってくださった先生に抱かれた長女は、私の顔を見てキャッキャと笑っていました。

園内で初めて見る笑顔でした。

 

この日から徐々に「保育園も私の場所」ということに気づき始めた様子。日に日に、笑顔で過ごす時間が長くなっていきました。

 

保育園では、先生の指導に従うことや、お友達との「じゅんばんこ」「ケンカのあとの仲直り」「一緒に遊ぶ」などを覚え、トイレトレーニングや季節の行事、1人で食事をすることも教えていただきました。

こういったことをすべて自分でしてあげなかったことに、「心残りが全くない」と言ったら嘘になります。

ですが、私の場合は、「夫」「私」「娘」がそれぞれの世界の中で過ごす時間があったからこそ、一緒にいる時間を大切に思えていたように感じています。

 

3年前の4月1日は、ママから離れることを頑張った長女と、長女の頑張りに身を裂かれるような思いを抱えて仕事を再開した私と、そんな家族の形を中心で支えてくれた夫との、新しい家族の形が始まった日。

今でも保育園時代の思い出や、当時の先生やお友達のことを楽しそうに話してくれる娘の姿に、あの頃のわが家の選択は間違いではなかったと確信しています。

 

この春、初めての慣らし保育でママと離れたくなくて泣いちゃったたくさんの子どもたちと、そんなわが子に顔で笑って心で泣きながら「いってらっしゃい!すぐにお迎えに来るからね!」と送り出したたくさんのママたちの姿が浮かびます。

 

慣らし保育を終え、通常保育になり、ママが復職してからは、また別の意味で頑張らないと乗り越えられないことが出てきちゃったりするかもしれませんが、でも、だいじょうぶ。

 

新しい毎日はきっと、家族をもっと「家族」にしてくれるはずですから。

 

※編集部注※
本記事は、Cheers! mama編集部・三浦のブログ『ママのまいにち、わたしのまいにち。〜チアママ編集長のブログ』より、反響の大きかった記事を再編集して掲載しております。

 

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