子どもたちが学校(保育園・幼稚園)にいるときに大きめの地震!
子どもたちは無事だろうか……。
とても心配になったあなたは、どういう行動をとりますか?
まず、安否確認のために学校に電話しますか?
実はやりがちな、この「学校に電話する」ことが災害時にやってはいけないことです。
私は以前、神奈川県の市が運営する学童保育に勤務していました。
この学童保育でも入室説明会のときに、「大きな災害があったときは学童保育への電話はご遠慮ください」とかなり強めに案内をしていました。
なぜでしょうか?
それは「電話回線が混雑すると、緊急の電話が繋がらなくなるため」です。
災害時にはケガ人が出たり、火事などの二次災害も予測されます。
電話回線がふさがれていては、救急車や消防車を呼ぶことができません。
また先生たちも、安否確認の電話に対応している暇がないことを配慮しなければなりません。
2011年3月11日の東日本大震災のとき、私がいた学童保育の学区の子どもたちは下校直前の時間でした。
幸い大きなトラブルはなかったので、通常通りの下校となりました。
その時も学童保育室にはやはり、「さっき地震がありましたけど、子どもは大丈夫ですか?」という、安否確認の電話が何件かありました。
「あれだけ電話しないでくださいねって、説明会で言ったのに……」
私たちの地域は大きな被害がなかったとはいえ、指導員たちは困惑しました。
小学校にも状況を聞く電話が何件もかかってきて、先生たちは忙しい中、その対応に追われたそうです。
もちろん子どもの安否が気になるのはわかります。誰しもそうです。
しかしこのとき停電しており、電話は非常電源で動いていました。
いつその非常電源も落ちるともわかりません。
また、このようなことも考えてください。
他の保護者からの安否確認電話で回線が使えなくなり、ケガをしたわが子の救急要請が遅れてしまったら?
親に緊急連絡をしたくてもできなかったら?
ぞっとしますよね……!
だからこんなときは、学校からの案内書を確認してそれに従いましょう。
震度○以上は引き取りになるとか、避難場所はどこなど、災害時の対応が書いてあると思います。
「できるだけ電話連絡はご遠慮ください」というのは、どこの施設にも共通したお願いになっています。
実際、「気になったんですけど、電話しちゃいけないって知ってたから、あのときかけなかったんです」という保護者の方もいらっしゃいました。
緊急時こそ大人としての判断が問われます。
子どもたちを守るためにスムーズな対応が行われるように、案内されたルールを守りたいですね。
防災訓練の一環として、学校(保育園・幼稚園)の災害時対応の再確認を!
そして、家庭でも災害時の約束を話し合っておくといいと思います。
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