海外旅行(ハワイ)で食物アレルギーを発症してしまった息子のはなし[前編] [中編] [後編]では、息子の食物アレルギーの発症と飛行機の中やハワイでの病院での様子などをお話しましたが、最後に、ハワイへ行く前に自分たちが準備したことなどをいくつかご紹介します。
【ぐずり対策】
- いつも持ってるお気に入りのおもちゃ(これがあると安心)
- ちいさならくがき帳とクレヨン数本(長くないため持ち運びに便利→ジップロックのようなビニールの袋に入れてます)
- 貼ってはがせるシールブック(新しく購入しておき、ぐずりだしてから初めて見せる! 事前に見せると効果が薄いようです。)
- 100均のパズル(新しく購入。4種類セットで、ピースが細かいものから大きなものまであるので、時間があるときにはぴったり! これ、子どもが夢中になるほどほんとに秀逸!!)
- 食べなれたおやつ(食べるのに時間がかかるので、無糖シリアルを持って行ってます。大きいものは、すぐ食べ終えてしまうため。)
私の実家に帰省する時は毎回飛行機なのですが、必ず『いつもの』と『新しいもの』を組み合わせ、食べ物を持参しています。
機内でぐずりだすのは、だいたい退屈な時か耳が痛い時なので、これらを解消するには欠かせません。海外など飛行時間が長い場合、映画が見られ、ゲームもできるので、それと組み合わせると子どもも楽しめます。
【自分のかばんを持たせる】
ぐずり対策に持って行くおもちゃは、すべてリュックサックに入れて本人に持たせました。着替えや飲み物、タオルにおむつと、子どもの荷物が非常に多い親のかばん。
あれ、あの小さい車どこやったっけ~、なんて私がよく陥るのですが、機内やレストランなどで必要な時にさっと出せて、『使ったら片付ける』という意識も働きやすいので、とてもよかったです。
慣れてくると、おもちゃを自分で入れ替えたりして、リュックなしには外出したくないようです。
【アレルギーや持病、毎日飲んでいる薬がある場合、英語または現地の言葉で説明できるようにする】
自分がうまくコミュニケーションできない国へ行くときは、事前に調べて紙に書いたりしておくと良いと思います。
飲んでいる薬の英語名もわかると、重複することなく飲み合わせも考えられるので助かると現地の医師から言われましたが、私たちはわからなかったので、日本から持参した薬は一切飲まず、処方された薬のみにしました。
また、医師から処方された薬を日本から持参する場合、薬の説明書(お薬手帳でも良いと思います)が一緒にあると、その人の体重に対する薬の割合がわかってよいとのことでした。
【名前の記入は英語でしてみるもんだ】
たまたま新しく購入したタイのサンダルに英語で名前を書いていたのですが、ホテル到着後ツアーバスを降りたときに忘れてしまい諦めていたら、親切な運転手の方がわざわざホテルまで届けてくれました。
【何度もお世話になったハワイの日本食】
ホノルル動物園のすぐそばにあるホテルの1階に『義経』という和食屋さんがありました。お寿司、天ぷら、うどん、そば、お味噌汁はもちろん、納豆まであり、アレンジされていない日本食を提供しています。
着物を着て働いてらっしゃる女性たちもとても親切で、タイが食べきれなかった定食でお弁当を作ってくださり、使っている食材に関しても教えてくれました。
ほかにも和食屋さんはあると思いますが、食物アレルギーのある子の親としては、このお店の対応はとても素晴らしかったです。
【ハワイを発つ時に機内に持ち込める飲み物】
100ml以上の液体物は絶対機内に持ち込めないものだと思い込んでいたら、ベビー用ならジュースやお茶などなんでも持ち込めるようでした。
検査を受けるときに子どものために持っている旨伝えると、未開封のものはそのまま持ち込ませてくれました。
【海外旅行保険には必ず入る】
海外旅行保険が、子連れ旅行には欠かせないことが、今回の旅行でとてもよくわかりました。
今までは毎回無事に帰って来られたので、なんとな~く、とりあえず、まぁ必要かもね~程度に入っていましたが、今まで何もなかったのが奇跡だと思って、入っていた方も、入っていない方も、今後は絶対入っておいた方が良いです。
今回、旅行先で予期してなかったアレルギーがでてしまい、一時はどうなるかと思いましたが、ホノルル動物園で、日本とは全く違う環境にいる動物たちを見たり、クルーズ船でイルカやウミガメを見たり、ビーチで泳いだりと、その後楽しそうなタイの様子を見て、本当に心から安心しました。
助けてくださったデルタ航空関係者をはじめ、医師、看護師、添乗員、社員のみなさま、現地スタッフの方々には感謝してもしきれないほどです。
見たことのないアレルギー症状で、今まで感じることのなかったタイの体の何かが失われるのではないかという恐怖は忘れられませんが、それ以上に、アレルギー症状が落ち着いて、手をつないで歩いているだけ、ただ普通に寝ているだけなのに心から満たされていく感覚はハワイにいる非日常のせいだけではないような気がしました。
子どもがいることの幸せを、もう一度教えてくれる旅となったように思います。
(mama記者・上田なほみ)