2012年7月のある休日。
開業して2カ月ほどの東京スカイツリーへ家族3人で行きました。
「激混みだったら諦めて帰ろうね〜」とユル〜い感じで訪れたのですが、予想外にサクっと予約券を手にし、登ることができました。
▲むすめもニコニコごきげんで楽しそう!
翌月に1歳の誕生日を控えたむすめでしたが、まだ歩けず、つかまり立ち期だったので、オットと私が交代で抱っこして楽しんでいました。
多くの人でにぎわう中、いよいよ、この先が最上部!というところで、娘の頭がホカホカしていることに気づきました。
熱が出ているようです。
そういえば、少し前からグズっていたっけ。
外が暑かったから、熱射病っぽくなっちゃったかな?
大勢の人のなかで、疲れてちゃったかな?
それとも、夏風邪かなぁ?
オットとそんな会話をしたことを覚えています。
▲最上部直前の場所にて。この頃にはもう、むすめは体調が悪かったのでしょう。気づいてあげられなくて、ごめんね。
帰宅後、熱を測ってみると、38度でした。
ホカホカはしてるものの、機嫌よく夕食をとっていたので、このまま落ち着いていくかな?…なんて思ったのもつかの間。
すぐに、食べたものをすべて戻してしまいました。
ふたたび熱を計ってみると、39度を越えています。
あわてて身体を冷やすなどの処置をしましたが、一晩中、高熱は続きました。
翌朝になっても熱が下がらなかったので近所の診療所へ。
夏風邪かな?という診断でしたが、じつはこのとき、気になっていたことがありました。
前夜にオットが気づき、口にした言葉。
「BCGの跡が、赤く腫れてる。なんだろうね、これ?」
念のため、それを医師に伝えると、「えっ!?」と急に顔色が変わり、むすめの全身をあちこちチェックし始めました。
そしてこのとき、初めて『川崎病』という病名を耳にしました。
高熱が続いたり、BCGの跡や舌・眼球(白目)が赤くなると、川崎病が疑われるとのことなのです。
よく見ると、確かに目も赤く血走っている感じがします。
ただし、発症直後では判断ができないらしく、しばらく様子を見るように言われ、解熱剤を処方してもらい、診療所を後にしました。
初めて耳にした『川崎病』という病名におののいた私は、帰宅後、むすめが眠っているあいだにパソコンで検索を続けました。
検索結果のページの中に出てくる単語は、
- 原因不明
- 心臓の病気
- 免疫の病気
- 特効薬がない!?
…調べれば調べるほど、不安ばかりが募ります。
そのとき、ふと、むすめを出産した総合病院にある小児科のO先生の顔が浮かびました。
O先生は、産後、退院前の勉強会で、
「心配なことがあったら、いつでもメールしてきてくださいね。
たとえば、このおしりの湿疹どうしたらいいかしら?なんて写メしてくれるんでもいいですよ。
グズる小さなお子さんを頑張って病院に連れてきても、消毒してね、というだけで診断が終わることもあるし、そもそもここは病院なので、別のウイルスを拾ってしまうことも、なくはない。
メールで解消できて、病院に来なくて済むなら、それにこしたことはないからね」
と、全員にメールアドレスを教えてくださったことを思い出したのです。
そこで早速、O先生に宛てて、
- 熱が出始めて2日経ったこと
- BCG跡が赤く熱を持っており、近所の病院で『川崎病』という病名を聞いたこと
- 写真の添付
という内容のメールを送りました。
▲メールに添付した写真(クリックで拡大します)。赤くなり始めた頃の状態です。
その日の夜、診察を終えたであろうO先生から返信がありました。
「こんにちは、写真拝見しました。
BCG痕の発赤としては、これだけで病気を特定しませんが、川崎病の症状の一つとして重要です。
川崎病は、発熱、発疹、結膜充血、口唇紅潮、手足の変化などが、数日の経過で出現してくることで診断します。
熱とBCGの所見以外特に症状がなく、全身状態がよければ、観察するしかありませんので、明日の受診でもよいと思います。
もちろん状態が変化すれば、その状況に合わせて受診しましょう」
(O先生に許諾をいただき、メールをそのまま引用させていただきました)
このお返事のメールで、どれだけ救われたでしょうか。
今、病院に駆け込んだところで、処置できる段階ではない。
だから、今夜は落ち着いて過ごして、明朝、先生に診てもらえばいい。
もちろん、不安は消えません。
それでも、先生からのこのメールがあったから、強い気持ちで熱にうなされるむすめを見守ることができたのは確かです。
そして、明朝。
まだ熱が下がらない娘を連れて、病院へ向かいました。
続きは、「高熱時にBCG跡が赤く腫れたら?〜覚えておきたい『川崎病』のサイン(後編)」へ。
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