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0歳児子育てのいいようのないつらさを救ってくれた本(前編)

 

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息子がまだ0歳のときでした。

 

親戚の集まりで、ある方から、「はじめての子育てはどう?」と聞かれました。

私は連日連夜の寝不足の頭でぼーっとしたままま、思わず、「ブラック企業に勤めているみたいです」と答えてしまいました。

質問をしてきた方は、「楽しいです」「幸せです」とかそういう答えを期待していたのでしょう。

案の定というか、聞いていた親戚一同は唖然、場の空気が冷ややかに……(汗)。

 

特に表情を曇らせていたのが、妊婦さんと、子育てがひと段落した(子どもが大学生や社会人になった)女性でした。

 

妊婦さんは、お腹の赤ちゃんの誕生に胸弾ませているだろうし仕方ないかなと思いましたが、子育て経験者の先輩お母さんたちにまで引かれたのは少しショックでした。

 

しんどかったことはもう忘れちゃったの?

それとも、ブラック企業に例えるくらいつらいなんて、普通は思わなかったの?

 

いまさら私がくどくど説明することでもないですが、乳児のいる母親の生活は、休日も休憩時間もなく、赤ちゃんからの呼び出しに24時間対応できなきゃいけない。

自分のトイレも食事も睡眠もままならないものです。

だからといって自分が気を緩めるとその一瞬の隙にケガをしたり、最悪の場合、死に至らしめることもある。

 

だから、何をしていても、つねに赤ちゃんに対して気を張り続けているのです。

 

私自身これほどまでに誰かや、何かに尽くしたことがなかったので、これが勤務だとしたら、ブラック企業でなくて何なんだ! と悶々としたのでした。

 

とはいえ、近所の子育て支援センターでこの失敗談を周りのママさんたちにしてみると、引くどころかわぁっと手を叩いて、「そうそうそう! ブラック企業ね! まさにそれだよねー!」と笑ってくれたのです。

 

0424-02 ▲おんぶでしか寝てくれなかった息子……。背中はバキバキ

 

センターでママさんたちに共感してもらえて、私の気持ちは救われたのですが、まだ何かスッキリしませんでした。

 

子育てってずっと繰り返されてきた当たり前の営みのはずなのに、渦中にいる母親にしかわからないような狭い世界のことがらなのかな?

 

会社に勤めている人が「毎日残業でヘトヘトです」と言うのと、母親が「毎日赤ん坊と2人きりでヘトヘトです」と言うの、どちらが実感をともなって「それは大変だね」と言われるかと考えたとき、会社員の方がむくわれる気がしたのです(私が卑屈になっていただけかもしれませんが……)。

 

乳児の子育てにおいて、私の大きなモヤモヤは

  • 「(こんなに大変なのに)わかってもらえていない気がする」
  • 「何がどう大変か上手く説明できない」

なのかもしれないと思いました。

 

子育て未経験の友だちから、悪気のない純粋な問いとして「何がそんなに大変なの?」と言われることだけでも、グサッと胸に刺さっていたのです。

 

こんなに大変な思いをしているけれど、オムツ替えや授乳などひとつひとつの作業をあげれば、たいしたことはしていない気がするし、要領良くこなせばもっと楽なのかもしれないのに、どうすればいいのかわからない。

 

ずっとつらいのか、なぜこんなにつらいのかわからない。

自分がやってる子育ては、これでいいのかわからない……。

 

そんなとき、1冊の本に出会い、私の苦しみを代弁してくれるようなその内容に救われました。

 

それが『赤ちゃんのママが本当の気持ちをしゃべったら?』という本でした。

 

 

くわしい内容は「後編」でご紹介します。

 

 

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