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子どもと離れるということ~保育園・幼稚園へ通い始めたみなさんへ

 

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ようやく春になりました。生まれて初めて、保育園や幼稚園に子どもが通うようになり、母子分離を経験する親子も多いことでしょう。

そこで、子どもが1歳2カ月のときに仕事に復帰し、保育園へ預けることになった私の当時の想いなどを書いてみたいと思います。

 

私は1月末生まれの息子が1歳をすぎたら保育園にいれて復帰しようと、産休に入る前から考えていました。

なんとか保育園に無事はいれることとなり、あわただしく準備をした3月もすぎ、4月から登園を開始しました。

 

それまで息子とは、夫に時折1~2時間見ていてもらう程度にしか離れたことがありませんでした。
1番長くて美容院にいった3時間。このくらいでしょうか。

今考えれば、本当にべったりでした。

 

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でも、だからこそ、息子の人生は、ほぼ100%見ることができていました。

 

これってすごいことです。息子の子とで知らないことは何一つない。本当に、すべてを知っている。
それが私の自尊心にもなっていたと思います。

 

しかし、保育園に通ったら、当然100%ではなくなります。私のまったく知らない息子の時間ができるわけです。

 

このことに、初めはとても抵抗を感じました。

自分の知らない時間を息子が過ごすというだけで、なんともやりきれない想いを感じていました。

まだ1歳なのに、ママ、ママと手を伸ばして泣くのに、起きている時間の半分以上離れてまで仕事する必要があるのだろうかと、何度も自問自答しました。

 

ただ、正直言って、息子とのふたりきりの時間をすごすことに限界も感じていました。

 

実の親も義理の親もまったく頼れない核家族の我が家。

今ではめずらしくもありません。でも、私だけじゃないんだからと言う励ましなどまったく通用しないくらい、ふたりきりの息子べったり生活に、ほとほと疲れていたというのも事実です。

息子との時間が嫌なわけじゃない。いなくなれと思ったこともありません。

 

ただ、少しでいいから自分がコントロールできる時間が欲しかったように思います。

 

トイレにいくのも追いかけてくる、寝ていても何度も泣いてまとめて寝られない、そういった息子に100%寄り添い合わせる生活が1年以上続き、私のストレスもMAXでした。

 

仕事を大義名分に、私は息子と離れる時間を確保するんだ、これは私のためでもあるんだ……そんな風に開き直ったりもしました。

 

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そんなことを悶々と考えながら過ごす4月。

 

保育園に通い始めて数日で、息子の香りが変わりました。

保育園のお部屋に入ったときの、あの香り。それに変わっていました。

自分の家の香りは気がつかないものですが、人の家の香りはわかるものです。

明らかに、息子はうちではない、別の家の香りがするようになっていました。

 

それがなんともいえず寂しく、まるでよその子になってしまったようで、髪を洗ってやるたびに、涙がでました。

 

連絡帳に書かれていることは、私が知りたいことの半分も書かれていませんでした。

もっともっと細かく息子の様子が知りたくて、心配していることをたくさんたくさん連絡帳に書き、時には担任の先生をつかまえて、様子をききました。

 

そういったことをするうちに、徐々に園への信頼も深まっていきました。

なにより先生方がとても親身になって息子の世話をしてくれているということがわかってきて、安心感につながりました。

 

いま、息子は3歳2カ月。保育園に通い始めて、ちょうど2年がたちました。

そんじょそこらの3歳2カ月の子より、よっぽど成長してるんじゃないの!?と親ばかするくらい、息子は成長しました。

 

毎日、元気に登園し、きっと寂しいのにぐっと我慢して、笑顔で手を振ってママと別れます。

お友達とどんなことをして遊んだのか、いま自分が好きなことは何なのか、はっきりお話してくれます。

オムツもほぼとれました。お箸も徐々に使えるようになりました。

 

すべては、園の先生方、お兄ちゃん、お姉ちゃんたちと過ごした時間の賜物でした。

 

ああ、子供というのは、親からだけですべてを学ぶのではないんだなと、いま実感しています。

社会に出て、親とは違う時間を過ごすことで、飛躍的に成長するものなんだなと。

 

そして、親も、子供は自分の腕の中でだけ生きているのではなく、ちゃんと一個人なんだということに気がつくことができました。

 

誰に教わり、どこで世話してもらって、できるようになったかなんて、たいして重要じゃなく、大事なのは、彼や彼女が成長すること。そんなごくシンプルなことでした。

 

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初めて保育園、幼稚園に送り出すことになった、お母さん。お父さん。

心配だとは思いますが、大丈夫です。

子供は必ず、大きく成長するでしょう。

そして、親の人生にも、子供の人生にも、大きな糧となることでしょう。

 

今まさに、私がこういったことを実感しているように、みなさんもきっと、少し時間がたった頃にお子さんを見て、同じように感じることができると思います。

 


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